【思考】美観
突き抜けるような青空を見上げると心も晴れる。
そんな今日は最高に気分がいい。
おそらく世界中ほとんどの人が共有する美観。
どうにも人間ってのは、圧倒的な自然には本能的に美や畏怖を感じるようにできているようだ。ところが絵画や音楽となると、どんな名作と言われるものでも人によって理解できたりできなかったりする。それはなぜか。
美を認めるっていう事は、その美を生み出している元を認めるっていう事だと思う。人は自然に絶対に勝てない。人は自然から生まれるものだから絶対的に上である。本能的に畏怖や敬意を持っている。だから本能レベルで認める事ができるんじゃなかろーか。
絵や音は人の創造物。どんな偉人と言われようと同じ人、何かしら自分の方が上回っている事があるのが普通。そもそも見ず知らずの人物に畏怖や敬意を感じるほうが無理。本当にそれが好きな人のみが、作者の意思をくみ取る事で初めて美が認められる。そういう事じゃなかろーか。
ボクはそういう事がムダに多い。
たとえばあらゆる物の「機能美」にシビれる。
機能美ってのは作者の意思がなければ絶対に成しえない。一見素っ気無いようなものの中に作者の意思を瞬間、大体ボクはその意思にシビれる。機能美そのものと言うより、そういった意思を込められる熱意や愛情に。これはいいものだと。
他にも「平仮名」の一文字一文字にシビれる。
試しに「あ」を指でサラッとなぞってみて欲しい。すごい美しいから。
「あ」っていう文字はもう「あ」としか読めない。形状も「あ」という言葉であると意識せずに見ると、なんとも複雑怪奇な形をしている。アルファベットと見比べるとよく分かるが、アルファベットは本当に記号でしかない。文字として認識させるなら「あ」みたいな複雑な形にする必要はない。こういった風流な文字を生み出した平安人にシビれる。
他にも色々シビれる。
要するにボクはプロジェクトXが大好きであったと。
いつの間にかやった最終回を見逃してガッデムであると。
しかしNHKには金なんぞ払わないぞと。
ああ腹減った。