MOTHER3完(激ネタバレ)

ゆっくりペースでやっていたマザー3をようやくクリアしました。

プレイ中はあらゆる情報をシャットアウトしてやっていたんですが、とりあえず俺の中の名作の一本に加わりました。





以下より感想なんかを激ネタバレで書きます。

マザー3未プレイ・未クリアで、ほんのわずかでも興味のある人は絶対に読まないで下さい。「全て」が書かれてますんで。



逆にマザー3に全く興味が無く、未来永劫プレイする可能性も無いって人は読んだところ全くの時間の無駄だし、根本的に俺とは全く感性が合わないと思われるので読まない方がいいです。



マザー3をクリアした上で俺の感想を読んでみたいヒマ人のみ以下どーぞ。





















































































































「奇妙で、おもしろい。そして、せつない」

このコピーが全てだろう。



マザー1、2とやってきて3をプレイした人間ならまず最も印象に残るであろう第一章。マザーシリーズでは敵にも味方にも暗黙のタブーだった「死」の表現を初めて明確に使ってきた。



しかもその対象が母親。

さらにただ死ぬのでなく「殺される」という表現で。



ヒナワが行方不明ということで、「ああどうせ敵にさらわれるんでしょ、それで奪還の旅でも始まるんでしょ」くらいに思っていた俺にはとんでもない衝撃だった。軽く鳥肌立ちました。任天堂糸井重里をナメてました。



俺はこのタブーを打ち破った事を大きく評価します。



ヒナワの死を知ったフリントの乱れざまがあまりにリアルで、これがマザーかと疑った。そして第一章のラストで、谷に落ちているクラウスを見て死んでいるかと思ったので「うわマジかよキッツ」と本気で思った。

正直、ドラゴに復讐に向かった時点でクラウスがラスボスくせぇと直感的に思ったんだけど、このシーンで全くの予想から外れたわけです。五章の最後までは。



一章があまりに凄惨で重すぎて、二章と三章の存在が希薄に感じられた。二章はまだいいけど、三章のサルサは全くいらないとすら思ったけど、今思えばマザーのテイストを出すには良かったのかも知れない。そうでもして中和するぐらいで良かったのだろう。







黒幕にポーキーを持ってきた事に賛否両論があるみたいだけど、俺はそんなに気になりません。2でギーグと一緒にいれた時点であらゆる時空に現れる事ができる存在になっていたわけで、話に説得力が無いわけじゃないんで。



ポーキーはいわば絶対的な力と悪意を持った子供。人間のエゴを全て凝縮したような存在。2の時点ではギリギリ憎めない感じがあったが、3では完璧に憎悪の対象だろう。何しろ母親殺してヘラヘラ笑ってるクソガキでしかないから。

でもガキだと思っていたポーキーが既に老人になっていたのにも予想を裏切られた。老人となったポーキーを見て、哀れみすら感じた。誰からも愛される事の無かった子供の末路なのかと。



完全安全カプセルに永久に閉じ込められたのは、ポーキーにとって究極の望みであり罰でもあるんだろう。







物語の根本が「家族愛」というマクロなものであり、世界観的にもボリューム的にも1・2よりマクロな物語だと思っていたけれど、ノーウェア島というマクロな世界が「造られた世界」であったという事実。この島の外にも世界はあるものだと思っていたためにこの島をマクロに感じていたが、この島以外の世界は既に無い。この事実で一気にマクロなものであるというイメージが崩れた。



ごく小規模なものと思わせ、事実は違った。

こういう演出は俺を唸らせます。







エンディングについては、俺はこれはこれでアリだと思う。

「結果」としてあの島の住民が助かったのなら俺はそれで満足。それ以上を望もうとするのがポーキーなのではなかろうか。

手抜きかどうかという問いに対しては、間違いなく否だろう。

こういう形のエンディングを取るには凄まじい葛藤と覚悟があるに決まっている。その上で判断をプレイヤーに委ねるというのはプレイヤーに対する信頼であり、受け止めてもらえるかどうかのある意味「フィルター」でもあると思う。



剛速球や鋭い変化球を受け止めるにはキャッチャー側にも高度な技量がいるわけで、本当に良質の物を受け止めるには受け止める器の質も問われるのだろう。



そんな話と3のエンディングはまた意味合いが違うけれど要は、糸井さんはプレイヤーに対して力の限り投げたボールが、きっと受け取ってもらえるであろうという信頼のもと、こういうエンディングを取ったのだと俺は思う。

取れなかったら取れなかったで構わないというぐらいの力と意志で、全力をぶつけてきたのではなかろうか。







総合的に考えて、マザー3は子供の頃に1・2をやった大人のためのゲームと言える。高校生くらいのクマトラや20代半ばと思われるダスターと一緒に行動するというのも、それから来ているのではないだろうか。

良くも悪くも過去のマザーとは全く異質な物語だったけれども、間違いなくマザーとも言える良いゲームだった。

ラストバトルの「もうお母さんのところに来なさい」にはグッとやられた。





箇条書き気味で全くまとまってないと思いますが、読んでくれてありがとう。エンディング見た直後の乱筆っぷりなのでまた後々加筆したりするかも。





























































































つまるところ、クマトラ姫はツンデレ

ぐんまけん